某メーカーの低雑音アンプ用電源の中を覗いてみました。
意外にも、電源トランスは普通のOIコア。磁場漏洩が少ないと言われているトロイダルコアとかRコアとかではなかったです。その代わりに巻いてあるのは、銅のショートリングですかね。コイルから出た磁束によってショートリングに渦電流が発生し、その電流がコイルを一周するように流れることで発生する磁束でコイルから出る磁束を打ち消して低減するらしいです。
トランスと回路を離してあって、さらに回路が内箱に収められているのも、漏洩磁場を気にしてでしょうか。内箱の素材はアルミのように思いましたが、50 Hzや60 Hzに対しても十分な磁気シールドになるのでしょうか?回路を追うのは難しかったので、結局分からないところばかりでした。
メーカーが測定した電圧雑音スペクトルでは、低周波側ではハムノイズがほとんど見えていないですし、高周波側は1 nV/Hz1/2を下回るほど相当に低いので、何か特別なことをやっているに違いない・・・。
しかし、このクラスの低雑音がRFアンプに必須かどうかは、確認してみないと何とも言えない気もします。±15 V, 100 mAの電源にしては結構なお値段なので、安価な市販電源や自作電源で十分ならそれで済ませたいところではあります。